DCF法とは
DCF法とはDiscounted Cash Flow(ディスカウンテッド・キャッシュ・フロー)の頭文字で、割引キャッシュフローにより企業の現在価値を測定する方法です。
企業価値手法は種々ありますが、
最も理論的な手法の一つと言われています。
DCF法における企業価値評価の考え方
企業が将来獲得するキャッシュフローを現在の価値の換算するといくらか?という考え方のもと企業価値を算定します。
キャッシュフローについて
DCFの測定に用いる将来キャッシュフローは通常フリー・キャッシュ・フロー(FCFと略します)を用います。
これは企業が文字通り企業が自由に使えるお金を意味し、税金や利息などを控除した後に残るお金になります。
詳細は
FCFのページをご覧ください
割引率について
FCFを一定利率で割り引くことで現在の価値に割り引く(DCFのDiscounted部分です)ことで企業価値を測定します。
なぜ割引計算を行うかというと今の1円と来年の1円は価値が違うからです。例えば今日100万円を持っていて年利1%の預金に1年預け入れたとします。その場合1年後には101万円になっているので、1年後の101万円と今日の100万円が同じ価値と言えます。
実務上は割引率としてWACC(加重平均資本コスト)を用いるケースがほとんどですが、そちらの詳細はWACCのページをご参照ください
DCF法による企業価値の算定式
DCF = FCF1 /(1+WACC)^1 + FCF2 / (1+WACC)^2 + ・・・
FCF1は1年目のフリーキャッシュフローを、FCF2には2年目のキャッシュフローを意味します。
割引計算では1+割引率の複利計算で割引を行います。
また、上記では省略しておりますが、FCFの予測可能期間を超える部分についてはFCFは一定の仮定の元継続するとして価値を算定します。(永続価値:Terminal Valueと呼びます)